「ペットは家族である」と考える人が多くなったことから、「ペットの墓石」に注目する人も増えてきました。
ここでは、「墓石を持つタイプの埋葬方法」に特に注目し、ペットの埋葬方法についてみていきます。
目次
ペットの埋葬において墓石が必要になるのは、以下のようなケースです。
- 人間と同じお墓に入れる
- 合葬する
- ペット用のお墓を、ペット用霊園に置く
- 自宅でペット用のお墓を建てる
なおこれ以外にも、「樹木葬でペットを弔う」「納骨堂にペットの遺骨を入れる」などのようなやり方もあります。
ただこれらの場合は、「墓石」は必要とされないことが多いので、ここでは大きくは取り上げません。
「家族なので一緒に埋葬されたい」と考える人の場合は、「人間用の墓石を購入し、そのなかにペットも入れる」というかたちをとることになります。
この場合、墓地も人間用のものとなります。
墓地を決めるタイミングはいつでもよく、また墓石を買うタイミングも人間の判断に委ねられます。
ただし、「人間と同じ墓地に眠ることができる」「人間とペットで同じ墓石の下に眠ることができる」としているところでも、「ペットの遺骨だけを先に入れること」はできない場合が多いので注意してください。
このようなケースでは、「そのお墓に入る人が亡くなるまで、ペットの遺骨は手元で供養しておく。
そして、人間のご遺骨を納骨するタイミングでペットの遺骨も一緒に入れる」というやり方をとることになります。
なお、仏教ではペット(動物)は人間よりも劣った存在だとされています。
このため、寺院墓地のなかでペットと人間を同じ墓石の下に入れることができるところは限られています。
対応可能の寺院が近くにない場合は、宗教・宗派不問でペットも入ることのできる墓地を探す必要があります。
- 「火葬までしっかりやってあげたけれど、個別のお墓に入れるつもりはない」
- 「寂しがり屋だったから、大勢の仲間と一緒に眠らせてあげたい」
と考えるのならば、合同墓に入れてあげるのがよいでしょう。
合同墓とは、その名前の通り、数多くのペットの遺骨を一緒に埋葬してあるお墓をいいます(ここでは「お墓」としていますが、供養塔などの場合もあります)。
この合同墓は、墓地の管理・運営者が管理をしています。
また既に建てられた合同墓に納骨するかたちをとることになりますから、個別に墓石を購入する必要はありません。
合同墓は多くの場合個別墓よりもずっと大きく、大勢の友達と眠ることができるようになっています。
合同墓の大きなメリットとして挙げられるのが、費用があまりかからないということです。
すでに用意されたお墓に入れるため、10000円前後で埋葬することができるのです。
「個別のお墓までは用意できないけれど、墓石の下で眠らせてあげたい」と考えるのならば、この方法を選ぶとよいでしょう。
恐らく、「ペット用の墓石」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、「ペット用の霊園に、ペット用のお墓を建てること」なのではないでしょうか。
このやり方は、大きく分けて2つです。
- 霊園側が定める墓石のなかから選ぶ
- 自由に選んだ墓石を置く
1の場合は、統一感のある美しい霊園を作ることができます。
また、「複数のパターンを用意しておくので、そのなかから好きなパターンを選んでください」としているところもあります。
このようなやり方の場合、ある程度統一感を出しつつも、それぞれの個性を出した墓石を置くことができます。
「自由に墓石を選べる」というやり方の場合、飼い主が個別に墓石を買い、それを霊園に置いていくかたちになります。
墓石の値段は種類によって大きく異なっています。
カラープレートのようなかたちのものならば4000円程度で買うこともできます。
対して、非常にこったデザインのものだと10万円を越えるものもあります。
高いものでは20万円を超えるものすらあります。
比較的多いのは、10000円前後のものかもしれません。
埋葬しようとしている霊園が、どちらのかたちを採用しているかはしっかりと確かめておかなければなりません。
「自由に墓石を選べることが第一の条件だ」という場合は、1のタイプの霊園はおのずと選考対象から外れることになるからです。
ホームページに記載されていることもありますが、実際に契約する前に、「自分たちで墓石を選びたいが可能か、その際に特別に料金がかかったりすることはあるのか、ほかに注意点があったら教えてほしい」などのように確認をしておくとよりよいでしょう。
自宅の庭にペットのお墓を設けるのもひとつの手です。
このやり方はもっとも自由度が高く、家族で話し合ってそのペットに会った墓石を選ぶことができます。
名前を入れたり、そのペットが愛した食べ物の彫刻を施したりするのもよいでしょう。
プレートタイプを選ぶのも良いものです。
なお日本では、特別な事情がない限りは人間が命を引き取った場合は火葬にしなければならないという決まりがあります。
しかしペットは「モノ」として扱われるため、このような決まりはありません。
火葬にせずに、土に穴を掘ってそこに埋めて墓石を建ててあげることもできます。
ただ、体が大きいペットの場合は火葬をしてから埋めた方が良いかもしれません。
ペットのお墓は、通販などで取り寄せることもできます。
ただ、より細かい打ち合わせをしていきたい……ということであれば、石材店に電話をかけてみてください。
石材店は人間用の墓石だけでなく、ペット用の墓石も手掛けているのです。
特に、細かい注文をしたいのであれば、石材店との直接の打ち合わせがおすすめです。
ペットは大切な家族です。
納得できるかたちで送り出したいものですね。