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葬儀会場を選ぼう~セレモニーホール・寺院・公共団体の施設・自宅・ホテル

「葬儀を行う会場」の選択肢は、たくさんあります。
それぞれに特徴があり、どこを会場に選ぶかで葬儀のかたちは大きく変わってきます。
今回は「葬儀の会場の違い」を取り上げます。

葬儀場選び
  • セレモニーホール
  • 寺院
  • 公共団体の施設
  • 自宅
  • ホテル

の5つです。
またそのなかでも、非常に便利な「セレモニーホール」について大きく取り上げます。

利便性の高さが魅力! バリアフリー完備のセレモニーホールについて

「セレモニーホール」は、「葬祭会場」「葬儀会場」「葬儀ホール」などの名前で呼ばれるものです。
葬祭業者が葬儀・法要(法事)を行うことを目的として建てた施設であるため、弔事を行うことに特化した施設に仕上がっています。
一部の特殊な事例を除き、基本的にはバリアフリーになっていて、どんな人でも足を運びやすいのが特徴です。
駐車場があるもしくは交通の便が良い、あるいは送迎バスなどが出ているケースが多く、この意味でも「通いやすい会場」といえるでしょう。
また、セレモニーホールに勤める人は葬儀会社の社員であることが基本となるため、わからないことがあったらすぐに聞けるのも魅力です。

施設の内容はそれぞれのセレモニーホールによって異なりますが、

  • 宿泊施設
  • 会食のための場所
  • 僧侶などの控室
  • 従業員のための部屋
  • エレベーター

などが完備されていることが多く、火葬以外のすべての葬送儀礼がこの場所だけで完結できるようになっています。

一軒家のように使えるタイプのセレモニーホールもあれば、「1階と2階で分けて使える」「最大で1日に3組まで宿泊できる」などのようにしている施設もあります。

デメリットとしては、「比較的値段が高くなりがちである」という点が挙げられます。
ただしこれも、葬儀の規模によって左右されます。
なお、セレモニーホールは特定の葬儀会社が所有している建物です。
そのため、「ここのセレモニーホールを使いたいのであれば、その所有者である葬儀会社を選ばなければならない」などのような制約を受けます
(貸しセレモニーホールの場合は、ほかの業者であっても使えます)。

仏様の御許で過ごす~寺院について

信心深い人におすすめなのが、「寺院を葬儀の会場に選ぶ」というものです。
これは特に「寺院葬」と呼ばれます。
なお、一部の寺院では「境内のなかに葬祭用のスペースを用意しているので、そこならばほかの宗教の人でも利用できる」としています。

寺院で行える葬儀のため、静かな雰囲気のなかで、荘厳に、落ち着いて行うことができます。
菩提寺との関係が深いご家庭などは、寺院で葬儀を行うとよいでしょう。

宿泊の可否は、寺院によって異なります。
また冷暖房がついていない寺院もあるので、この点には注意が必要です。

火葬場と併設の会場もあり~公共団体の施設で行う葬儀

公共団体や自治体が管理している会場で葬儀を行う場合もあります。
このような会場は火葬場と隣接しているところもあり、移動距離が短いのが魅力です。
なお、現在は少数派かもしれませんが、町民館などでも「葬儀を行える」としているところもあります。

住民サービスの一環で葬祭会場を貸し出しているため、その費用はセレモニーホールなどを借りるときよりもずっと安くなります。
また、特定の葬祭業者を使う必要もありません。

ただ公共団体や自治体の管理している葬儀会場の場合、設備が古くなっている可能性も高いといえます。
また、葬祭業者が常駐―管理しているセレモニーホールに比べて対応の点で不満が生じる可能性も否定しきれません。
この選択肢を取るのであれば、「その施設がいつごろにできたのか」「どんな管理がなされているのか」「どんなことができるのか」をしっかりとチェックしておくことが必要不可欠だといえるでしょう。

一番愛した場所から見送る~自宅での葬儀について

「亡くなる前に自宅に帰りたいと言っていた」「自宅が大好きだった人だから、自宅から送り出してあげたい」と考えるご家庭の場合、自宅を葬儀会場にすることもできます。
故人の思い出が残るところからお見送りができますし、ご家族もリラックスして過ごすことができるでしょう。
現在は自宅葬専門の葬儀会社もあり、このようなところに頼めば安心して自宅葬を営むことができます。
費用の面でも安くつくことが多いといえます。

ただ自宅葬の場合、「スペースの確保」が難しくなるという問題があります。
「非常に広い敷地があり、かつ広い和室(仏間)がある」あるいは「そもそもごく近しい家族だけで行う」などのケースではあまり問題視されませんが、そうではない場合、「弔問客が座るスペースがない」などのトラブルが起きる可能性もあります。
またこの「スペースの問題」は、「駐車場」にも及びます。
路上駐車などをすると周りの人の迷惑になるので、コインパーキングなどを確保しなければなりません。

自宅葬を行う場合は、部屋の掃除も必須です。
現在は仏間を持たない家や省スペースの家(核家族化の影響にもよる)が増えているため、自宅を葬儀会場として選ぶケースは少なくなっていっています。

宿泊施設を兼ねられるホテルは、非常に便利

  • 宿泊施設を兼ねられる
  • 多くの場合、利便性の良いところに建っているもしくは送迎バスがある
  • 食事などもできる

というメリットを持つホテルもまた、葬祭会場の選択肢のひとつに挙げられます。

ただホテルでの葬儀の場合、「ご遺体の安置」「お骨の持ち込み」が難しくなるという問題点があります。
このため、ホテルで葬儀を行うのであれば、事前に「どこまでできて、何がだめか」「〇〇をしたいのだが対応は可能か」を確認することが必要になってきます。
またホテルの場合、冠婚葬祭の「葬」だけを扱うわけではありませんから、おめでたい席に出席するであろう人たちとロビーなどで鉢合わせする可能性もあります。

葬儀会場は、「故人にお別れを告げる場所」のうちのひとつでもあります。
そのため、それぞれの特性を把握してきちんと選ぶことが求められます。
故人やご家族の希望にあう場所を考え、悔いのないお別れをしていきたいものですね。

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