“お墓をクリーニング?”と思う方もいらっしゃると思いますが、人のお肌と同じように、お墓もお手入れ次第でしっかりと綺麗な状態を保つことができます。
ここでは、自分自身で行うことのできる、お墓の正しいクリーニング方法をご紹介します。
目次
お墓を綺麗にしたい場合に、まずお墓の周りにある、雑草や落ち葉を綺麗にするところから始めましょう。
特に、雑草は一度放っておいてしまうとなかなか手がつけにくいところではありますが、しっかりと手入れをすることにより見た目が数倍見違えるほどに綺麗になります。
いざお墓を洗浄する際、初めから洗剤を使うのではなく、まずは水洗いしましょう。
ただ水洗いするだけでも十分に綺麗にはなりますが、ここで大切なのが少しスポンジで周囲をこすりながら洗うことです。
軽く擦ることによって水アカも一緒に流してくれるので、より綺麗になります。
スポンジではなく、タワシなどの硬いもので擦り付けると傷の原因になるので注意が必要です。
名前の凹凸部分は、とても汚れが溜まりやすいです。
水で流してもスポンジで擦っても落ちないときは、歯ブラシがとてもおすすめです。歯ブラシは名前の凹凸以外にも、苔やカビを落とすのにとても役立ちます。
毎年お墓参りの際に水をかけるなど、少し手入れをしているのであれば、上記のような水洗いやこすり洗いのみで構いません。
しかし、長年お手入れをしておらず、水アカ、コケ、白カビなどが酷い場合は、墓石用洗剤を使うのがおすすめです。
墓石用洗剤を使用した後は、必ず水洗いを忘れずにしましょう。
洗ったあとに、水分を残したままだと埃がつきやすいので、しっかりとタオル等で拭きあげましょう。
しっかりと拭き上げることでお墓を綺麗に保つことができます。
また、小物類も同じように軽く拭きましょう。
お墓は何年何十年も外にあるので、さまざまな汚れがありますがどんな汚れがあっても強く擦ってはいけません。
特にタワシなどの硬いものだと墓石を傷つけてしまい、傷つくと余計に汚れがつきやすくなるので、柔らかいスポンジで汚れを落とすようにしましょう。
どうしても落ちない場合は、洗剤などを使用するようにするのが良いです。
お墓の汚れを落とすために使う洗剤ですが、塩素系や酸性系の洗剤はあまり使わない方が良いです。
塩素系や酸性系の洗剤を使用すると、お墓を守っているコーティングが剥がれてしまうからです。せっかく綺麗にしようとしても、コーティングを剥がしてしまうので、余計にシミを作りやすくしてしまいます。
余程の汚れではない限りは、塩素系や酸性系の洗剤は使用しないようにしましょう。
お墓を効率よく洗うためには、上から下に向かって洗うのが良いです。
下から洗ってしまうと上を洗っている時に汚れた水が下に落ちてきてしまい、せっかく綺麗にした部分が汚れてしまうからです。
お墓を洗浄するタイミングとして一番良い季節は、お彼岸やお盆の時期です。
基本的に春のお彼岸は春分の日の前後7日間で、秋のお彼岸は秋分の日の前後7日間、お盆は8月13日〜16日となっています。
この時期はお墓参りに訪れる人も多く、綺麗にすることで、お墓参りにくる人々のためにもなるでしょう。
特にオススメはお彼岸の時期で、夏は日が照りお墓の石も暑くなってしまいますし、冬は水を扱うのが大変な時期です。
それに対して、お彼岸の頃は適度に気候が良いのでおすすめです。
しかしお墓の洗浄は、定期的に行うのが一番効果的なので季節問わず、天気の良い日は是非行きましょう。
墓地によく備え付けられているのは、バケツやスコップ、ほうきなどがあります。
そのほかにも日常的に使うものの中でお墓を洗浄するときに便利なものはたくさんあります。
手を汚さないために使う軍手、彫ってある名前などの細かいところを洗える歯ブラシ、磨くためのスポンジ、拭き上げるための雑巾やタオル、ゴミを持ち帰るためのビニール袋など、これら以外にもたくさんあります。
お墓参りのシーズンなどには是非、車の中に一式を用意しておくと良いでしょう。
お墓のクリーニングは、基本的にはお墓を継承する家族が行うものです。
お寺さんや、霊園の者が勝手にやるものではありません。
お墓は大切な人たちやご先祖様が眠られているところです。
自分がいま生きていることに感謝し、心を込めて綺麗に掃除してみましょう。