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墓地を維持するための維持費はどれくらいかかるのか~管理費用の話

墓地(お墓)を買うのにはお金がかかるものです。
またこれを維持するためにもお金がかかります。
今回の記事では、「墓地(お墓)を維持するための維持費」について解説していきます。

ここでは原則として、

  • ・信仰している宗教は仏教である
  • ・一般的な屋外霊園である
  • ・お墓は、家族単位で使用するものとする
  • ・墓地(お墓)は現在はまだ建っておらず、新しく建てるものとする

という前提のもとでお話ししていきます。
それ以外のケースについては、また別に記します。

お墓の維持費

維持費はそれほど高くはない! 年に2万円以下に収まることがほとんどです

墓地(お墓)を買うときに出ていくお金として、

  • ・墓石代
  • ・永代使用料
  • ・管理費用

の3つがあります。

「墓石代」と「永代使用料」は、ローンでも組まない限りは単発で出ていくものです。
これは1度お金を払ってしまえば終わりのものであり、それ以降は出ていきません。

しかし管理費用は違います。
これは原則として1年に1回納めるものです。
ただその費用はそれほど高くはなく、2000円~15000円程度です。
この「維持費の差」は、霊園ごとの判断です。
ただ一般的に、公営霊園の場合は安く、民間霊園の場合は高くなる傾向にあります。
公営霊園の場合はその名前の通り公的な資格を持つものだからです。
ただそれでも、この「維持費」は、「決して高くはない」と感じる人が多いことでしょう。

徴収された管理費は、その霊園を維持するための維持費として利用されます。
たとえば、共有部分の修繕や掃除などです。
なお管理費を納めていたとしても、個々の墓地(お墓)は自分たちで掃除していく必要があります。

「毎年納めるのは面倒」という人は一括で納めることもできる

「毎年お金を納めるのは面倒だ」という人は、一括で維持費を納められる霊園を選ぶのもよいでしょう。
現在ではこのような霊園も数多く出ています。

また、「永代供養」といわれる供養方法の場合は、維持費を一括で支払うのが原則です。
そのため、毎年毎年維持費を納める必要はありません。
「いつ自分が息を引き取ったとしても、永代にわたり(維持費を払い込んであるので)供養していってもらえる」というのは大きなメリットです。

ただしここでいう「永代」は、「永遠」とはまた違います。
永代供養の場合でも、ある程度の期間(明確な統計が出ているわけではありませんが、三十三回忌をタイミングとするところが比較的多く見られます)が過ぎれば合葬されることが多いといえます。
なお合葬とは、ほかの人のご遺骨と一緒に混ぜて合葬墓に入れることをいいます。
そのため、一括で納めることになる維持費も、33年分を基本とするところが多いといえます。
とても少数ではありますが、「何年経っても、合葬にすることはない」としているところもあります。

維持費が支払われなくなったら墓地(お墓)はどうなるのか?

では、維持費が支払われなくなった場合、墓地(お墓)はどうなってしまうのでしょうか。

基本的には維持費が納められていない場合は、墓地(お墓)の持ち主に支払いを促す連絡が複数回入ります。
]単純に忘れている可能性も高いからです。
ただ、引越しなどを繰り返しているうちにお知らせが届かなくなったり、別のきょうだいが管理していると思い込んだり、そもそも墓地(お墓)に対して何の思い入れもなくて無視をしていたり……
ということになれば、このようなお知らせもあまり意味がなくなってしまいます。
この結果、金銭のことでもめることもあります。

何度督促を行っても、一切連絡がない……となると、霊園の管理者側でもなんらかの手を打たなければなりません。
その結果として、「墓地(お墓)を取り壊す」という手段をとらざるをえなくなります。
墓地(お墓)を取り壊して更地にしてしまえば、そこを別の人に売ることができます。
また、このような強硬手段に出られた場合は、ご遺骨もすべて処分されてしまうことになります。

そのため特段の事情がない限りは、管理者側にきちんと連絡することを強くおすすめします。
「金銭面の負担が大きく、管理費用がどうしても払えない」「今回はなんとか連絡を受け取ることができたが、今後は海外に住むことになったので連絡を受け取ることはできなくなる」などの事情があるのであれば、それも説明しましょう。
ご遺骨を自分の手元に引き取り、手元供養をしていくという方法を選ぶこともできます。

霊園側に対して納めるのが維持費、それ以外にかかる可能性のあるお金とは?

ここまでは、「霊園側に納める維持費」について取り上げてきました。
しかし実際には、これ以外にもさまざまな費用がかかります。

たとえば、お供え物の費用です。
お墓参りに行く場合はお供え物を持っていくのが通例ですから、そのための費用もかかります。
物価などはその代表例です。
また、そこに移動するための移動費用もかかります。

もうひとつ考えておいてほしいのが、「墓地(お墓)の清掃費用」です。
「自分たちはそれほど頻繁に足を運ぶことはできないから、お墓参り代行サービスを頼む」という場合はもちろん、「毎日墓地(お墓)に行っている。
しかし法事・法要のときにはお墓のクリーニングを行いたい」と考える場合にも、墓地(お墓)の清掃費用は必要となります。
このときに出ていく金額はプランによって異なりますが、お墓参り代行サービスだと1回あたり数千円~1万円程度、クリーニングの場合は数万円単位で出ていくことも珍しくありません。

なお、「維持費」とは少し異なりますが、新しくお墓を開く場合には開眼供養が必要です。
また、墓じまいをするときには閉眼供養を行う必要もあります。
納骨をする場合は「納骨費用」として1回あたり5000円~10000円程度の費用が必要になることもあります。
なおこの「納骨を行う場合の作業」に関しては、石材店にご連絡ください。

墓地(お墓)は、買うときの出費も大きいものですが、維持をしていこうとするときにもお金がかかるものです。
ただし墓地(お墓)を維持する費用は決して高くはなく、払いやすい金額に収まります。

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